アセットアロケーションを公開!!資産配分の見直しを考えます!
今回は資産形成・資産防衛のお話です。私の場合、投資経験は25年以上と長いですが、長期的視野に立って資産配分を考えてこなかったので、かなり偏った配分になっています。そんな我が家のアセットアロケーションを公開し、その配分の見直し(リアロケーション)について考えてみます。
ポイント
- インフレに打ち勝つにはインフレ率を上回る利回りが必要
- 円建て資産の割合が高すぎるのは長期的にリスクがある
- リアロケーションは時間をかけて徐々に行う
目次
1. 私の投資経験
私は総合電機メーカーでパソコン関連商品のソフトウェア開発や商品開発を行うエンジニアでした。投資に興味を持ったのは、固定手数料報酬だった「株式売買委託手数料」が 完全自由化されたことによるネット証券の台頭です。マネー雑誌などで情報を集め、証券会社に口座を開設し取引をスタートさせたのは1999年のことです。2000年から2004年まで米国に赴任していた時には、現地で証券口座を開設し米国株の取引も行っていました。
投資を始めた当初は、仕事が忙しかったにも関わらず、比較的短期で個別銘柄の売買を行っていました。投資初心者にありがちなことですが、短期的な価格変動に一喜一憂していた記憶があります。価格変動は楽しみもありましたが、気になってしまうと不安も募り、とても疲れる作業であることも痛感しました。取引に疲れてしばらく株価のチェックを怠り、放置し過ぎたためJAL株を上場廃止直前まで保有してしまった苦い経験もあります。総合的に見ると当初の10年くらいは大きな損失もありませんでしたが利益も大きなものではありませんでした。1998年に自宅を購入して資金的にそれほど余裕がない中での少額投資であったことが幸いだったのかもしれません。
今思えば、業界の中にいたマイクロソフトやNVIDIA株を少し買って保有していれば、随分と儲かっていたはずです。仕事で付き合うだけで、投資対象と見ていなかったのが敗因ですが、そんなにうまくはいかないのが人生ですね。
忙しいサラリーマンには個別銘柄の短期売買は無理と判断し、投資対象をインデックスファンドの積立と高配当株、Jリート、優待株へ徐々に移していきました。頑張って住宅ローンの繰上げ返済を続けて2006年に完済したので、その後はリスク資産を徐々に増やしていきました。
2020年初頭、新型コロナウィルスの感染拡大による世界的な景気後退懸念から株価が大幅に下落した際、年初にあった含み益がマイナスになる直前にほぼ全ての保有株式を売却しました。その後、最安値を挟んで少し安定した2ヶ月ほど後にほぼ全額買い戻しました。この売却判断が正しかったのかどうかは今でもわかりませんが、大きな痛手なく済んだことは不幸中の幸いでした。今年64歳になるので常識的には保守的なアセットアロケーションに移行すべきですが、インデックスファンドの積立と高配当銘柄中心の投資方針は大きく変えずに現在に至っています。
2. 現状のアセットアロケーション
さて、それでは現在の資産配分を公開します。金額の絶対値はちょっと出せないので、比率でお示しします。
現在のアセットアロケーション
見てわかるとおり現預金の比率が高く、債券の割合が低いのが現状です。
さらに、円建てと外貨建ての比率を見てみます。
現在の円建て・外貨建て比率
円建て資産が95%とほとんどの資産が円建てであることがわかります。
どちらのグラフも現状のアセットアロケーションがかなり偏っていることを示しており、自分で分析していながらリアロケーションの必要性を痛感しているところです。
3. リアロケーションの方向性
投資を始めてからつい最近までは日本はデフレ社会でしたが、今まさにインフレ社会への転換期を迎えています。今の状況を見ていると、インフレ率の大小はあるものの、再びデフレ時代に戻ることはなさそうです。インフレ下では資産価値が目減りするので、インフレ率を上回る利回りを得ないと実質の資産が減少することになります。2%の物価上昇が10年間続いた場合、1.02^10≒1.219分資産価値が目減りするので、現在の100万円は約82万円の価値に下がってしまいます。
次に考えることは日本の国際競争力です。これは人によって見方が異なるので議論の分かれるところだと思いますが、私は日本の国際競争力はさらに下がるのではないかと感じています。もしそうだとすると、長期的に見るとさらに円安が進む可能性があり、強い通貨へ資産をシフトしていく必要を感じています。そこまで極端でないにせよ、現状円建て資産に偏り過ぎている状況は改善しておいた方が良さそうです。リスク資産のみならず預金においても、為替リスクはあるものの、比較的金利の高い外貨建て預金へシフトしたいと思います。
私の場合、上のふたつの考え方と自分の年齢を考えて、以下のようなリアロケーションの方針を考えました。
- 現預金の比率を60%程度まで下げ、海外株式の比率を上げる
- 現預金における外貨預金の比率を上げる
1については、リスクを取り過ぎとの感が無きにしも非ずですが、インフレリスクに備えるため海外株式の比率を高めたいと考えました。2については、現預金の比率を下げた上で、さらに外貨の比率を上げておこうと思っています。このリアロケーション実施後の姿は以下の通りになります。
リアロケーション後のアセットアロケーション
リアロケーション後の円建て・外貨建て比率
数字上は目標を設定できましたが、特に外貨建て資産へのシフトは為替の影響など考慮すべき点も多いので、1~2年かけて目標に近づけていきたいと思っています。まずは銀行や証券会社のキャンペーンなどの機会を逃さずに前に進めたいと考えています。
4. まとめ
我が家の現状のアセットアロケーションを公開し、私のリアロケーションの考え方・方針を説明させていただきました。現状の配分の公開はお恥ずかしい限りですが、インフレに負けないよう少しずつ配分変更を行なっていきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
1級ファイナンシャルプランニング技能士
CFP®️認定者
1級DCプランナー
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