J-FLEC認定アドバイザーとFP関連資格
ファイナンシャルプランナー(FP)の勉強を始めて約三年。この度J-FLEC認定アドバイザーに認定されました。ここまでの道のりをお伝えしようと思います。
J-FLEC認定アドバイザーとは
J-FLEC(金融経済教育推進機構)は、幅広い年齢層の各々のニーズに応えた金融経済教育の機会を官民一体で全国的に拡充していくことを目的として2024年4月に設立された認可法人です。J-FLECでは、特定の金融機関や金融商品に偏らない中立的な立場から、相談者や講義受講者に寄り添って、金融経済に関するアドバイスを提供する人材をJ-FLEC 認定アドバイザーとして認定・公表しています。
J-FLECによると、2025年1月7日(火)時点で1,144名の方をJ-FLEC認定アドバイザーとして認定したとのことです。
J-FLECによると、2025年1月7日(火)時点で1,144名の方をJ-FLEC認定アドバイザーとして認定したとのことです。
FP関連資格について
ここから以下の順で取得したFPおよび関連資格をどのように学習してきたかをお伝えしようと思います。同じような目標を持たれている方の参考になれば嬉しいです。
- FP3級 (22/6)
- FP2級 (22/10)
- AFP (22/12)
- CFP®︎ (24/10)
- 資産形成コンサルタント (24/4)
- DCプランナー2級 (24/5)
- DCプランナー1級 (24/9)
- FP1級 (24/11)
上記は学習を開始した順に並べています。()内は認定された年月を表しています。
金融関連の実務経験のない私ですがFP資格を取りたいと漠然と思い始め、最上位資格である1級まで目指すことができるのかを確認しました。いわゆるCFPルートと呼ばれるパスを通ることによって、実務経験なしでも1級が目指せることを知り、学習をスタートしました。
FP1級までのルートは以下のとおりです。
FP資格が国家資格であるのに対し、AFP、CFP®︎は日本FP協会の民間資格になります。AFPがFP2級レベル、CFPがFP1級レベルに相当します。
CFP6科目合格すればFP1級の学科試験を免除され、実技試験のみの合格で1級に辿り着けます。CFP6科目合格後、CFP登録には実務経験が必要なので諦めていたのですが、実務経験に代わるみなし実務研修という研修を受けることで登録可能であることがわかり、結果的にはCFPも登録させていただきました。
FP3級
FP3級の勉強は「みんなが欲しかった!」シリーズのテキストと問題集をひととおりこなした上で、過去問道場で知識の定着をはかりました。FP資格は、金融資産運用設計、不動産運用設計、ライフプランニング・リタイアメントプランニング、リスクと保険、タックスプランニング、相続・事業継承、の6分野を満遍なく学習する必要があります。学習時間は記録していないので正確ではありませんが、初学者で上位資格を目指してしっかり学習しようとしたため、200時間程度は勉強したのではないかと思います。
結果、学科試験を60点満点中58点、実技試験を100点満点中95点で合格でした。ちなみにFP試験はすべて6割の得点で合格になります。
FP2級
FP2級の勉強も3級同様「みんなが欲しかった!」シリーズのテキストと問題集をひととおりこなした上で、過去問道場で知識の定着をはかりました。正答率9割を目指して、250時間程度は勉強したと思います。
結果、学科試験を60点満点中50点、実技試験を100点満点中91点で合格でした。金融資産設計分野が難しかった印象でした。
AFP
FP2級に合格したので、AFPの登録を行いました。AFPに登録するには、日本FP協会が認定するAFP認定研修(技能士課程)を受講する必要があります。私はアーティス株式会社の研修を受講しました。日本FP協会のホームページ内の「AFP認定研修について」にAFP認定研修について記載されています。
AFP認定研修とは、ファイナンシャル・プランニングに必要な倫理・コンプライアンスとライフプランや金融、保険など6つの専門分野にわたる知識を体系的に学習できるように構成された日本FP協会認定の研修講座です。また、学習の総仕上げとして、課題に基づいた「提案書(ライフプランを実現するための計画書)」を作成します。この提案書の作成は、自分のライフプランを考えるうえでも大変役に立つものです。
倫理・コンプライアンスについて、改めて学習する機会となり、ある意味新鮮でした。また、課題が与えられ提案書を作成して提出する必要があり、初めて実務に近い経験ができました。提出した提案書が評価され、合格レベルと判定されることにより研修が完了になります。完了まで3週間くらいかかったと思います。完了後、日本FP協会にAFPの登録を行いました。
CFP®︎
CFPは他の試験と異なり、金融資産運用設計、不動産運用設計、ライフプランニング・リタイアメントプランニング、リスクと保険、タックスプランニング、相続・事業継承、の6分野それぞれ独立した試験すべてに合格する必要があります。年に2回試験があり、全科目同時に受けても良いし、一科目ずつ受けても良いので、どのように受験するか戦略が必要です。また、合格点は6割の正答率が目処になっていますので、50点満点の30点が目処になりますが、実際は試験ごとに合格ラインが変化します。自己採点だけでは合格したかどうかがわからず、合否発表を待つ必要があります。
金融資産設計
試験は2週にわたって日曜日に3科目ずつ行われます。私は2023年春先にちょっと大きな手術のため入院したため、なかなか勉強時間が確保できませんでした。そのため、23年6月試験では金融資産設計のみを受験しました。金融資産設計は2級とは比べ物にならないほど難易度が高く、勉強も当然苦戦しました。
公式テキストをひととおり読んだ後、2週目のテキスト読みでノートに要点をまとめていきます。まとめが終わったら、精選過去問題集を5周程度繰り返す、という地道なアプローチです。それでも理解できない部分が残ったので、FPK研修センターの演習解説Webコースを受講しました。わかりづらいところを解説してもらうことでだいぶ理解が進み、大変助かりました。ちょっと費用はかかりますが、個人的にはオススメです。正確な勉強時間は分かりませんが、200時間は超えていただろうと思います。
金融資産設計はとにかく時間との戦いです。外貨金融資産の損益分岐点となる為替計算など時間さえあれば解ける問題でも、時間優先で捨てる勇気を持つ必要があると思います。35点目標で頑張りましたが自己採点は32点でちょっとドキドキでした。結果、合格ライン27点とのことで合格となりました。
これは試験を受けてからわかったことですが、CFPの難易度はほぼ試験の順番のとおりになっているようです。結果的には難易度の最も高い金融資産設計を最初に合格できたことが後の励みになりました。
不動産運用設計、ライフ・リタイアメントプランニング
2023年秋に不動産運用設計、ライフプランニング・リタイアメントプランニングの二科目を受験しました。二週間にわたって緊張感を維持できそうもなかったので、2科目に絞って学習しました。
公式テキストをひととおり読んだ後、2週目のテキスト読みでノートに要点をまとめていきます。まとめが終わったら、精選過去問題集を5周程度繰り返す、という金融資産設計と同様のアプローチを取りました。独学でいけそうな感触でしたが、落ちたくなかったので二科目ともFPK研修センターの演習解説Webコースを受講し復習にあてました。勉強時間は二科目合わせて300時間は超えただろうと思います。
不動産、ライフとも定番となる計算問題があり、これらを着実にものにすることが合格への近道でした。不動産は合格ライン30点のところ41点、ライフは合格ライン29点のところ37点と目標の35点を超える得点で合格することができました。
リスク、タックス、相続
2024年春は残りの三科目すべてを受けることにしました。この三科目は一週目の三科目より難易度が低いことと、学習にだいぶ慣れてきたことから頑張ることにしました。
前の三科目同様、公式テキストと精選過去問題集を5周程度繰り返す、というアプローチを取りました。過去問でもそれほど苦戦をしなかったので今回はWeb講座も受講せず、ひたすら過去問に取り組み知識を定着させました。
リスクと保険では保険証券の読み取りが時間がかかりてこずりました。タックスプランニングはあまりつまづく部分がなく、基本の繰り返しでクリアできました。相続・事業承継は馴染みの少ない事業承継の部分はある程度割り切って捨てることにしました。勉強時間は三科目合計で400時間は超えただろうと思います。
結果、リスクは合格ライン28点のところ42点、タックスは合格ライン28点のところ39点、相続は合格ライン27点のところ36点で合格することができました。合格ラインが低かったので意外と難しかったのかもしれません。個人的には目標の35点を超えたので満足でした。
冒頭で述べましたが、CFP®︎の登録には実務経験に代わるみなし実務研修を受講する必要があります。一つの研修で1年分相当なので、3年分の三つの研修を受講しました。これらの受講を経てCFP®︎の登録を行い、無事10月に認定されました。
資産形成コンサルタント
24年春のCFP試験の目処が立ちつつあったので、他に何か役に立ちそうな資格はないかと探していたところ、日本証券アナリスト協会の資産形成コンサルタントという資格を見つけました。この資格は24年3月に誕生した新しい資格で、資産形成に特化した知識を問うものになっています。試験は試験会場でパソコンで受験するCBT形式です。CFPの金融で基礎知識があったので、公式テキストを一回読み、問題集を3周程度解いて試験に臨みました。
24年4月に受験し、合格ライン6割のところ100点で合格しました。
DCプランナー
資産形成コンサルタントが歯ごたえがなかったので、FPと親和性の高いDCプランナーに挑戦することにしました。この資格は知名度が低いせいか、テキスト・問題集とも限られていること、CBT形式になり過去問も充実していないことから意外と苦戦しました。合格ラインがFPの6割に対し7割と高いことも苦戦の要因です。
まず2級についてですが、テキスト・問題集を2周して4月下旬に試験に望みましたが、62点で不合格。ここまで資格試験無敗で来たのでとてもショックで、悔しくて別のテキスト・問題集を慌てて揃えて再学習しました。約1ヶ月後に再受験してなんとか82点で合格できました。
6月のCFP試験三科目を終えてから1級の勉強をスタート。FP1級の試験が9月上旬なのでそこを挟んで勉強を進めました。DCプランナー1級はA, B, Cの分野別試験で三分野合格する必要があります。やはりテキスト・問題集の種類がなく、2種類のテキスト・問題集を揃えてから勉強を開始しました。A分野(年金・退職給付制度等)を8月に、FP1級の受験後、B分野(確定年金拠出制度)とC分野(老後資産形成マネジメント)を9月に2週間程度間隔を空けて受験。
結果は、A分野76点、B分野83点、C分野73点で無事合格しました。
FP1級
CFP6科目を合格できたので目標としてきたFP1級実技試験を9月上旬に受験しました。日本FP協会のFP1級実技試験の合格率は、ここ数年90%を超えており、緑本と呼ばれる問題集さえやっておけば問題なく受かるはず、、、と思っていました。ただ試験は年一回しか開催されないため、万一にも落ちないように、特に記述式の問題は何度も書き込んで暗記に近い形で覚え込みました。
FP1級の試験はCFP試験のような複雑な計算を要する問題は出題されず、基本的な知識問題が多くなっています。6分野の網羅的な基礎知識を確かめる、という感覚です。記述式はFPと他の士業との関係や関連法令の知識を問われます。この記述式対策を行うことで、FPとしての倫理観が醸成されると考えると勉強してよかったと思えるものです。
結果は100点満点の76点で合格でした。合格率は82.4%とここ数年では最低だったようですが、無事合格でき目標達成しました。
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